英語好きになってほしいと思って、子どもが小さい頃、英語に触れさせてみました。
でも全然うまくいきませんでした!
結論から書くと、それでも何とかなってるし、今思えば「楽しい」気持ちを体験させられなかったのがちょっとした後悔。
今日はそんな話です。
早期教育といっても、英語よりもまずはしっかりと日本語を身につけてほしいと思っていました。
発音のことを思うと早ければ早い方がよいでしょうが、その分、日本語との両立に気をつけなければなりません。
そのため、英語教育をはじめたのは小学校の3年生ごろだったと思います。
それぐらいの年齢からはじめると、ちゃんと母語を確立してから、その上に英語が乗っかるという話を聞いたからです(脳科学者の本で読みました)。
英語の歌のCDで評判のよいものを探して、移動中の車でかけていました。
ただ、子どもはさっぱり興味を持ってくれない!
私も一緒に歌って、何とか巻き込もうとしましたが、よい反応はなし。
そこで、英語の絵本を読み聞かせしようとしましたが、これも逃げていく。
小学4年生のときに、1年間、NHKのEテレでやっていた子ども向けの英語講座を一年間、一緒に見ました。
テキストも買ったところ、キャラクターに興味を持ったり、後ろのほうに載っている遊びのコーナーや付録のポスターなどを楽しんだりもしていました。
でもそれも始めの数ヵ月だけ。
最後のほうはほとんど見てくれないまま、意地で何とか1年は継続しましたが、それ以上のレベルの講座には見向きもしませんでした。
子供用のキクタンを買って一緒にやろうとしたのですが、これも嫌がりました。
【音声DL付】改訂版 キクタン小学生 1. 英語で言える自分のこと (キクタン小学生シリーズ)
とてもよさそうな教材だったので、結局、英語に興味があるという学校のお友達に譲りました。ほぼ新品でしたし、とても喜んでもらえました。
近くに英語教室があれば通わせていたかもしれませんが、通いやすいところにはなかった。
もし、プロに任せることができたなら。
そう思ったりもするけれど、その分、習いごとの費用を節約できました。
小学5年生から学校での英語教育が始まったので、それ以降、家庭で英語教育をすることはなくなりました。
フォニックスのポスターを貼っていた程度です。
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ちなみにトイレに貼っていましたが、とてもわかりやすくてよいポスターで、中3ぐらいまで貼っていました。
中学に入ると、塾でも英語を勉強するようになりました。
結局、英語を勉強した場は学校と塾。
家庭はほぼ無力でした。
それでも今は高校生になり、交換留学中。
帰国する頃には、平均的な同学年よりは英語力が高くなっているはず。
そう思うと、早期教育はできなかったけど、特に問題はなかったかなと思います。
早期英語教育をさせたい親がよく気にすることとして、小さい頃にはじめた方がきれいな発音が身につくという点があります。
これは事実だと思います。
うちの場合、少なくとも今はまだ日本人らしい発音です。
ただ、世界中でさまざまなアクセントで英語が話されている時代の中、そこまで発音にこだわらなくてもよいのではないかなと思っています。
きれいに越したことはありませんが、ぶっちゃけ、誤解されない程度に通じればコミュニケーションに問題はない。
目標をその程度に設定すれば、年齢が上がってからの学習でも到達可能です。
発音よりも、話の論理構造や、そもそも話しかけることができるのか(積極性など英語力とは別の問題)が大切だと思います。
振り返ってみて、子どもが英語に興味を持たなかったのは、私が英語の楽しさを十分に体験させてやれなかったことが一因ではないかなと思います。
私自身がずっと英語好きなので、自然と子どももそうなると期待していたのですが、甘かった。
私が楽しんでいただけで、子どもにとってはいくら絵や音、キャラクターなどが使われていても所詮は勉強だったのだと思います。
もし、やり直せるなら、英語を身につけさせるというよりは、海外に興味を持たせるかもしれません。
よく考えてみると、私の場合、親が海外の映画やドラマ、ドキュメンタリー、音楽などが好きで、自然と一緒に見たり聞いたりしていました。
その中で海外にあこがれるようになり、英語にも興味を持ちました。
でも自分が子育てをするようになると、つい忙しくて子どもが一人で見てくれる日本のアニメやEテレの子ども向け番組などにチャンネルを合わせていました。
もう少し意識して海外の文化にふれさせていれば、英語にも興味を持ち、楽しんで学んでくれたかもしれないなと思います。
一方で、それでも子どもの興味を引くものは世の中にたくさんあるので、同じ結果になっていたような気もします。
子どもは英語が嫌い。
少なくとも留学前は、英語は嫌いだと断言していました。
英語好きにさせられなかったことはくやしい!
でも、英語に興味がなくても、本人の勇気と、「英語は将来的に重要だから身につけたい」と信じる気持ちと、周りからの応援があり、今、留学しています。
英語が好きであったり、海外にあこがれていたりといった感情ではなく、社会人になったら英語は必要だと頭で考えて、決心したのだと思います(親の目からはそう見えます)。
私には仕事も家事もあって、忙しい中、興味を持たない子どもに対して早期英語教育をすることは難しかった。
英語教室も遠かった。
高額な英語教材を買って使いこなせる余裕もなかった。
振り返ってみても、とりあえずやれることはやったんだから、しかたなかったかなと思います。
未就学児の段階で、英語を習わせることについては、最初に書いたとおり、母語との両立が課題ですね。
個人的に知っているある方は英語圏に住んでいた帰国子女なのですが、日本人から見ると日本語のネイティブではない日本語を話します。
でも、英語ネイティブから見ても「ネイティブではない英語を話している」とネイティブの友人から聞いて驚きました。
つまりその人には、母語がない。
すべてが外国語。
自分の気持ちや考えを確実に表現できる言葉がないというのは、端から見てもちょっとしんどそうで、同情してしまいました。
早期英語教育にはそのようなリスクもあることをしっかりと理解した上で、何歳からでも本人が楽しみ、親も時間的余裕や経済的余裕があるならやってみたらいいと思います。
うちのように、見向きもしない子もいると思うので、その場合は潔く見切りをつけて、その分の時間とお金を別にあてるほうがよいのではないかな。
いくらでもあとから挽回できる。
そう思います。